稚児行列を成功させるコツ
秋は晋山式が行われることが多いシーズンです。
晋山式と言えば、稚児行列。
地域の協力も必要ですし、たくさんの人に参加していただき成立するのが稚児行列です。
せっかく稚児行列をするなら、出ていただいたお稚児様に「楽しかった。」と思っていただきたいですよね。お稚児様の幼心に楽しかった稚児行列の思い出を作ることは、寺院の未来を作ることにもなります。
稚児行列は晋山式の中でも、寺院の未来に関わる重要な行事です。
稚児行列成功のコツは、
「衣装を綺麗に着せてあげる」や「お土産を豪華にする」ではありません。
上記も大事ですが、もっと大事なことがあります。
私が稚児行列で失敗したのは、待ち時間が長すぎる稚児行列です。
当たり前ですが、お稚児様は子供です。
子供はすぐに飽きます。
待つことが出来ません。
普段着なれない衣装を着て待たせるのも、無理な話です。
稚児行列成功のコツは、
「お稚児様の待ち時間を少なくして、お稚児様を飽きさせないこと」です。
お稚児様を待たせないタイムスケジュール作成が大事です。
五色幕を綺麗に張る方法
写真は五色幕のコーナー(角)部分です。
たまに、お客様に聞かれるのですが、
「五色幕を張ろうとしたら、幕が余るのだけどどうするの?」
幕が余っても大丈夫です。
基本的には幕の方が大きく作ってあります。
八尺間の中心をまず最初に掛けて、写真のようにコーナーに余りの生地を寄せて、五色幕は張ります。
この余った生地をコーナー(角)でいかに綺麗に見せるかが肝心です。
コーナー(角)の処理で差が出ます。
写真の場合、紫と白の二色分は生地が余ってます。
一色の幅が決まってるので、大きくなるのは当然です。
多くの寺院様の五色幕はこのように大きいです。
写真の寺院様は正絹の五色幕です。
柱巻きをスッキリ巻く工夫
柱巻きの下の方に紐を付けてあります。
こうすることによって、柱巻きが柱にぴったりと巻けます。
しかもズレにくい。
柱巻きを柱に巻きつけたい方にはおススメです。
柱に巻きつけると、通る時に柱巻きに当たることも少なくなり、柱巻きを傷めません。
柱巻きを大切に使うための工夫でもあります。
黒塗りの花御堂塗り直し修復 納品
花御堂の塗り直し修理を納品しました。
今回は下台と、生花を屋根に飾れる用の金網枠を新調しました。
下台と金網枠は京都の木地師で作った別誂品です。
下台の足の細さ、下台の足の蓮華の彫りが際立ったいい仕上がりです。
仏具は見た目が大切です。
黒塗りの花御堂は珍しいです。
花御堂は溜塗が多いです。
今回は元々黒塗りだったので、修理後も黒塗りにしました。
黒塗りもカッコいいですね。
はじめまして。
京都の法衣店に勤める営業社員です。
私は日常的に住職と色々な話をさせていただいております。
法衣店の営業職は住職のお気持ちを考えながら仕事をさせていただくことが多いですが、決して修行をした人間でもないですし、住職でもありません。
仕事をしている中で、法衣店にしかない視点、法衣店でしか考えてないことがあるのではないかと思いここに書き記し、多くの方に見て欲しく思いました。
ここに書かれていることは、私の思い込みや間違いが多々あると思います。
まだまだ、分からないことはたくさんあります。
仏教に関することなので様々な解釈があると思いますが、議論、討論していきたく考えております。
寺院に関わる一つの立場として、優しく見守っていただけると幸いに思います。