仏具業界の闇
仏具業界には様々な業者がいます。
悪質な業者もいます。
仮に中央香台を受注したとしましょう。
「良いものが欲しい」と言われたと仮定しましょう。
私なら、京都の木地師で木地を作って、京都の塗師屋(漆塗り職人)で塗って、京都の金箔職人で箔押しをして仕上げます。
仏具は木地が大事なので、お客様と姿、形をしっかり打ち合わせしてから作ります。
基本的には受注生産のフルオーダー品です。
なぜ京都の職人にこだわるかと言うと、職人のレベルが高いからです。
木地、漆塗り、箔押し全てを京都でして納品させていただきます。
これがいわゆる京製仏具であり、信頼のおける業者です。
各職人としっかり打ち合わせをして仕事を進めます。
自信を持って納品出来ます。
しかしながら、世の中の仏具小売店の多くは上記のようにこだわって仕事はしていません。
仏具卸問屋に仕事を丸投げしている小売店があります。こういう小売店が悪質な可能性があります。老舗でも丸投げしている小売店はあります。
小売店が仕事を丸投げしているということは、仕事を受注した本人が製作現場に全く関わってないと言うことです。言葉だけで「良い中央高台を発注します」と言っているだけです。
仏具卸問屋はどんな仕事をしてくるか分かりません。
例えば木地は中国製、塗りは中塗りまで中国で上塗りだけ国内、箔押しも安物の金箔。
こんな製品を仏具卸問屋は納品してくるかもしれません。
ここが仏具の肝心なところですか、中国製の木地であっても塗られてしまっては見抜くことは不可能です。一般の方が見て分かるのはほぼ不可能です。間違いなく不可能です。
小売店に見る目がなかったらそんな悪質仏具が「良い中央香台」として納品され、値段だけ高い金額を請求されます。「良い中央香台」が中国製木地ではダメです。そして、悪質仏具が納品されている寺院はたくさんあります。
仏具業界は利益だけしか考えていない悪質業者がたくさんいます。
そんな業者に仕事を依頼してはダメです。
今までの付き合いだからと言って安心して付き合っていてはダメです。
しっかりと小売店と話をして、小売店が仏具製作現場を理解しているか確認してから仏具を発注しましょう。
仏具が好きで、仏具を大事に思っている業者が良い業者です。